涙が出ちゃう。だってノンフィクションなんだもん。

なんとか質屋の業務にも慣れてきて
預かる頻度が高いブランド品の相場はぼちぼち覚えてきたので、
最近では預かり物の値段なんかもつけられるようになってきました。


で、今日、どこかの組の若い衆が女性物のロレックスを質入れにきました。


ルーペでじーっと眺めて、
うん、間違いなく本物だ。
この状態なら28万くらいかな・・・
30だと厳しいだろうな・・・。




ドキドキしつつ、意を決して
「お預かりで、28万ですね」と言ったら、


「そんなこと言わねえで頼むよ兄ちゃん!」と返されました。


しかしお客がゴネるのには慣れっこなので、脳内マニュアルに従って
「うちではこれがいっぱいなんですよー」と、いつものように対応しました。


しかし、若い衆は本当に切羽詰った様子で
「今日中に40万用意しねえと耳落とされんだよ!!」



無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理。




そんなときの対応なんてマニュアルにねえっつの。どうすりゃいいんだ。
でも、40万なんて到底貸せないし・・・。
あーーーーー。





と、リアル福本伸行相手におろおろしている俺を見かねた番頭さんが、
「あのね、28万ったらいっぱいだよ」


と説得にあたってくれました。


しばらく粘っていた若い衆(福本伸行作)もしぶしぶ納得し、
一応他をあたってみて、ダメならもう一度うちにくるという方向で決着しました。









どうか次に来店するときにも耳はついていますように。
まじで。